第2章 本市の概況と本市を取り巻く環境の現況

本市を取り巻く環境の状況

(1)豊かな自然

  1. 地形・地質・河川
    本市の地形・地質の特徴は以下のとおりです。

    • 盆地内は沖積平野が狭く、台地・丘陵が広く分布しています。
    • 丘陵は基盤である花崗岩片麻岩類を不整合に覆う古琵琶湖層群からできています。
      これは、現在の琵琶湖がかつて伊賀盆地にあった時代の堆積物です。
    • 盆地内には柘植川、服部川、久米川、比自岐川、木津川が流れています。
      淀川の一次支川である木津川の水系で、すべて大阪湾に注がれています。
    • 年間の降水量が少ないため、ため池が点在し農業用水として利用されています。
  2. 気候
    本市の気候は、周辺部を除き概ね内陸気候です。この気候の特徴は寒暖差が大きく、降水量が少ないとされ、降水量の年間平均は、約1,400mmとなっています。日平均気温は徐々に上昇しており、2010年代後半からはほぼ毎年15℃を超えています。

    • 最低気温は、2012(平成24)年2月に観測し た-8.2℃です。
    • 最高気温は、2018(平成30)年7月に観測した38.0℃です。
    • 冬日の日数は減少しています。
    • 一方、真夏日猛暑日は増加傾向にあります。

    このように、本市においても日平均気温が上昇傾向にあることから、本計画においても基本目標の一つとして温室効果ガスの削減に取り組む必要があります。

  3. 植物・動物
    • 本市の植生は、古くから人手が入り、ほとんどが人為的影響下にある代償生物植生です。
    • 市の北部の平野・丘陵部は、アカマツ林、山地部はアカガシなどのカシ林が占めています。
    • 市の南部・東部は、スギ、ヒノキの人工林が多くを占めています。
    • 伊賀盆地の湿地帯には、サギスゲ、ヤチスギラン、トキソウ、ミミカキグサ類、タヌキモ類の湿地性希少生植物がみられます。
    • 国の特別天然記念物に指定されているオオサンショウウオが服部川上流や、河合川上流、木津 川上流に棲息しています。

(2)生活環境

  1. 大気
  2. 水・底質
    《河川水》

    • 水質のモニタリングは三重県により実施され、概ね環境基準は達成されています。
      ※モニタリング地点は、木津川水域(大野木橋、岩倉橋、島ヶ原大橋)、柘植川水域(山神橋)、服部川水域(伊賀上野橋)、久米川水域(芝床橋)、比自岐川水域(枅川橋)の7地点。
    • 7地点のうち久米川(芝床橋)を除き、生物化学的酸素要求量BOD)は、環境基準を達成しています。
    • ダイオキシン類は、概ね環境基準を達成しています。

    《地下水》

    《底質》

  3. 騒音・振動
    《騒音》

    • 環境騒音は、本市が測定しており、概ね環境基準を達成しています。

    《振動》

    • 道路交通振動の限度(要請基準)について、本市が測定しており、要請基準を達成しています。
  4.  悪臭
    • 悪臭に関して環境基準は設定されていませんが、本市では定期的に調査を実施しており、調査結果は基準値以内となっています。
    • なお、悪臭に関する法律には「悪臭防止法」があります。この法律は、規制地域内の全ての事業場の事業活動に伴って発生する悪臭に適用される法律で、旧上野市の全域、旧伊賀町及び旧青山町の都市計画区域が規制地域になっています。
  5. 土壌

(3)資源循環

《ごみ》

  • 本市のごみ処理量は、人口の減少とともに減少傾向にあります。
  • ごみの不法投棄は年間約10.4tあり、伊賀市さくらリサイクルセンターや伊賀南部クリーンセンターなどに搬入されています。【2019(令和元)年度】
  • 市民などに向けた“伊賀市ごみ分別アプリ”を導入し、ごみの分別区分や出し方などの配信サービスを行っています。

《し尿》

  • し尿の処理は、伊賀市浄化センター「さらら」で実施しています。
    「さらら」では、し尿の汚濁物質を微生物の力で除去し、汚泥と処理水に分ける膜分離高負荷脱窒素処理方式を採用し、環境への負荷低減を図っています。
トップへもどる