第1章 計画の基本的な考え方

国際的な動向

国際的な動向として、2015(平成27)年9月に「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が国連サミットで採択され「SDGs」が掲げられました。

これは、「地球上の誰一人として取り残さない」持続可能で包摂性のある社会の実現のため、17の国際目標(ゴール)とこれに紐づけられた169のターゲットと232の指標により構成され、持続可能な開発の側面(環境・経済・社会)は一体不可分という考えを基本としています。

また、近年の急速な気温上昇に伴う気候変動を抑制するため、1997(平成9)年に採択された「京都議定書」に代わる新たな法的拘束力のある国際的な合意として、2015(平成27)年に、パリで開催されたCOP21で「パリ協定」が採択されました。この協定では「世界全体の平均気温の上昇を工業化以前よりも2℃高い水準を十分に下回るものに抑えること、並びに世界全体の平均気温の上昇を工業化以前よりも1.5℃高い水準までのものに制限する」ための努力を継続することとされました。

さらに、この協定では温室効果ガスの長期目標設定や、削減目標を5年ごとに提出・更新することなどが求められています。

このように、「誰一人取り残さない」というSDGsの基本理念のもと、発展途上国を含む世界各国の人々が17の国際目標(ゴール)達成のため取り組んでいます。

本市でも、持続可能な社会の実現には、市民、市民団体、地域、事業者、行政などが17の国際目標(ゴール)に向けて参加し、取り組みを図っていくことが大切であり、本計画においても、このようなSDGsの視点を取り入れ、市民、市民団体、地域、事業者、行政などが一体となり取り組むことで、本市が持続可能な社会を実現できることを目指します。

次ページでは、SDGsの考え方をウエディングケーキに例えて示していますが、持続可能な開発・発展には「環境」「経済」「社会」のバランスをとることが欠かせません。

SDGsウェディングケーキモデル

SDGs ウエディングケーキモデル 出典:国際連合広報センター

SDGs ウエディングケーキモデル 出典:国際連合広報センター

このモデルは、スウェーデンの首都・ストックホルムにあるレジリエンス研究所の所長が考案した、“SDGsの概念”を表す構造モデルです。

 

  1. SDGsのゴールの一つである「17:パートナーシップで目標を達成しよう」をケーキの頂点とし、その下に3つの側面(階層)「(2)経済」、「(3)社会」、「(4)環境」により構成されています。この3つの側面(階層)の並びにはそれぞれ意味があります。
  2. 「経済」の発展は、生活や教育などの社会によって成り立ちます。
  3. 「社会」は、人々が生活するために必要な自然の「環境」により支えられていることを意味しています。
  4. 「環境」は、全ての目標達成のための土台であることを示しています。SDGsの各目標は幅広い分野にわたっていますが、環境に関するゴールは全ての基盤となっています。
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